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躍進する流通系と消費者金融系

流通系クレジット会社の最大の特徴は、銀行系や信販系とちがって、デパートやスーパーなどの小売店舗と密接な関係があることだ。成熟した消費社会においては、小売現場の消費者ニーズの変化に対応し、消費者に支持される売り場作りのサポート役を担うことは重要な課題である。

流通系の代表であるクレディセゾンを例にとれば西武百貨店、西友、ファミリーマートなど、イオンクレジットでみればジャスコ、アイワイカードではイトーヨー力堂やセブン・イレブンなどのリテール店舗を、それぞれの関連企業や系列会社にもっている。流通系カードのすべてが、流通系クレジット会社の自社発行ではないが、小売店舗での顧客との接点を活かした金融サービスの提供からスタートし、周辺業務の拡大を行なっているのも大きな特徴だ。

一方、消費者金融専門業者は、駅前店舗と24時間対応のATMネットワーク網という強みをもち、消費者に対して「時間」という利便性とサービスを提供しているのが特徴といえる。セゾングループのファイナンス事業の基幹会社であり「生活者のニーズに応えるコンシューマーバンクをめざす」という経営思想のもと、クレジットビジネスの新しい試みを展開している。

たとえば、他のクレジット会社が伸び悩んでいるときに、いち早くキャッシング等の消費者金融に目をつけ、増収・増益を続けてきた。また、女性の積極的活用やクレジットカードの年会費無料、国際ブランドとのマルチ提携を武器に、従来の流通店舗(西友やパルコといったセゾングループ)だけにとどまらず、グループ外企業との積極的な提携戦略を図っている。

具体的には、衛星放送「WOWOW」、日本郵政公社、LLビーン、ジーンズメイト、TOHOシネマズなどとの提携カードがある。そのほか、GEや出光カードなど他のカード会社の事務処理業務のアウトソーシングを受託したり、飲食店舗など加盟店獲得および端末設置を強力に推進したりと、事業領域の拡大に向けた攻めの展開を行なっている。今後も、その革新性、戦略性を武器に、クレジット業界のイノベーターとしての役割を担う企業として期待できるだろう。